SASSOU1 page 16/40

このページは SASSOU1 の電子ブックに掲載されている16ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要：
14　国道３４２号から県道を進むこと約20分、道はここで行きどまり。高さ数十メートルもある杉木立の前で大自然にとけ込む建物が「さわらび」。　駐車場からガラス張りのエントランスを進むとフロントがあり、その先....

14　国道３４２号から県道を進むこと約20分、道はここで行きどまり。高さ数十メートルもある杉木立の前で大自然にとけ込む建物が「さわらび」。　駐車場からガラス張りのエントランスを進むとフロントがあり、その先には囲炉裏を囲む休憩スペース。ここまで吸い込まれるように来られた感じがするのは何故だろう。「駐車場からこちらのスペースまで段差がまったくない作りですので、お履き物を脱いで階段でお上がりになる必要がないためだと思います」と、高橋智支配人。なるほど、段差がないから館内までスーっと入れたわけか。「小さなお子様や高齢者、車イスの方にとりましても安心していただけるように配慮されております」。こういった配慮が、どんなサービスよりも利用者にはたまらなく嬉しい。　囲炉裏端に腰掛けて、ほっと一息つきながらロビーを見渡すと、派手さも仰々しさもない素朴な温かさが感じられる。高橋支配人は「建物や空間もお客様へのおもてなしの一つです。私どもがお客様にご提供させていただくのは『くつろぎと癒し』ですから、華美で賑やかな装飾等は必要ないと考えております」。空間もおもてなしの一つ…。こう言える施設は数少ないはず。　お部屋は、和洋室を含む和室が全17室。「この客室数だからこそ、私たちスタッフはすべてのお客様の大切な時間に責任を持つことができます」。大規模な施設では難しい一人ひとりの満足だが、さわらびで「最も大切なことです」と言い切る。　すべてに草花の名前が付いているという部屋に入る…。廊下を話しながら歩く他のお客様もいたのだが、ドアを閉めたとたん、歩く音も話し声も全く聞こえなくなる。そこは、まさに静寂の世界。「お部屋は、静かさを独占できる空間ですから、廊下を隔てるドアは重厚で遮音性に優れたものを使っております」。　室内の広さやスタイルも利用人数や用途に合わせて4種類。ここにも、段差がない。囲炉裏のある部屋や掘り炬燵のある部屋も。「都会からのお客様には、雪がしんしんと降り積もる冬に外の雪景色を見ながらくつろげるこのお部屋が特に好評です」。窓を開ける。聞こえてくるのは小鳥のさえずり、そして渓流の静音。あとは、何も聞こえない。庭はよくある日本庭園ではなく、手つかずの自然のまま。背景の木々そして山々を望みながら何時間でも静寂を楽しめそうで、自然と共生できる環境だ。　温泉大浴室は2種類で、どちらも露天風呂・サウナ付き。男女別に偶数日・奇数日のローテーションだから、「ご宿泊いただきますと両方をお楽しみいただけます」。特に露天風呂は、湯に浸かると肩の上に爽やかな風が心地よい。周囲の山を見ながら、秘境にいることが実感できる。さらに、源泉掛け流しの貸切風呂もある。浴槽も大きいので家族やグループみんなで入れる。　さわらびの料理はオープン当初から高い評価を得ている。地元の食材をふんだんに使い、優れた料理人が丹精込めて作る。岩魚の塩焼き、地元産の三静寂の中の小鳥のさえずり　渓流の静音共生するという贅沢。